ケーススタディ

大阪万博近くのコワーキングスペース:
ATC ExBoxの記録

Expo 2025の近くで、ビジネス関係者や出展者はどのように働いていたのでしょうか?
夢洲から地下鉄2駅という立地で、2,900万人超の来場者を支えた期間限定ワークスペースの全記録。

2025年大阪・関西万博会場近くの期間限定コワーキング施設「ATC ExBox」内観 2025年4月〜10月運営

Expo 2025 大阪・関西万博とは

Expo 2025は、2025年4月13日から10月13日までの6か月間、大阪湾の夢洲で開催され、総来場者数は29,017,924人でした。

大阪・関西万博2025の夢洲会場パノラマビュー
夢洲に広がるExpo 2025 大阪・関西万博会場

テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン(Designing Future Society for Our Lives)」。150以上の国・地域が出展し、海外来訪者だけで関西地域に2,703億円の経済効果をもたらしました。

会期終盤には1日20万人を超える来場日も記録し、当初見込みの2,820万人を上回る結果となりました。運営面でも230〜280億円規模の黒字を計上したとされています。

2,900万+ 総来場者数
¥2,703億 海外来訪者による経済効果
150+ 参加国・地域
184日間 開催期間

この規模は、会場周辺における「一時的なワークスペース」需要を一気に押し上げました。詳細はExpo 2025公式サイトWikipediaをご参照ください。

ATC ExBoxとは何だったのか

ATC ExBoxは、2025年4月〜10月に万博関係者の利用を想定して設計された、ATC ITMビル内の期間限定コワーキングスペースです。夢洲へは地下鉄で2駅という近さでした。

施設はATC ITMビル4階Dブロックに設置され、オープンデスク、個室ブース、会議室、プレゼンテーションエリアなどを用意。営業時間は毎日9:00〜20:00と、大阪の一般的なコワーキングより長時間利用できる点も特徴でした。

ATC ExBoxが強調していた価値は大きく3つ:即時利用(クレジットカード決済で10分以内に利用開始)、国際対応(英語サポートと主要カード対応)、そして周辺動線まで含めた利便性(Bounceと連携した荷物預かり、シャトルバス動線の整備)でした。

ワークスペースの柔軟予約について詳しくはRoom Managerのケーススタディ(英語)をご参照ください。

ATC ExBoxのオープンデスクと個室ブース

料金・会員プラン

ATC ExBoxの料金は3段階で、すべて税込・設備込みでした:

時間利用 ¥1,100 1時間あたり。パビリオン見学の合間の短時間業務に最適。
月額 ¥22,000 1か月。プロジェクトマネージャーや長期調整向け。

全プラン共通:高速Wi-Fi • 無料ドリンク(コーヒー・紅茶)• 印刷(A4/A3白黒)• プレゼン用モニター • 個室ブース利用

Expo 2025 & ExBox タイムライン

万博開幕から閉幕まで—6か月間の同期運営

🎉
2025年4月13日

グランドオープン

万博開幕と同時にATC ExBox営業開始。初日から利用者受入れ体制完了。

📈
5月〜6月

立ち上げ期

出展者チームが続々と利用開始。週額プランが展示運営の交代制にフィット。

🌡️
7月〜8月

夏季ピーク

夏休み期間で来場者急増。空調の効いたワークスペースが暑さ対策にも。

🏆
9月

来場者ピーク

1日20万人超の記録。メディア取材も活発化しExBox利用者数も最大に。

🔔
2025年10月13日

閉幕・終了

万博閉幕と同時にATC ExBox営業終了。期間限定の使命を完遂。

184 営業日数
2,900万+ 万博来場者数
150+ 参加国・地域
11時間 1日の営業時間

立地とアクセスの優位性

ATC ExBoxは、大阪メトロ南港ポートタウン線で夢洲駅まで2駅という立地により、万博会場に対して圧倒的な近さを実現していました。

ATC ExBoxの位置(トレードセンター前駅)から夢洲万博会場まで地下鉄2駅を示す地図
ATC ITMビル:〒559-0034 大阪市住之江区南港北2-1-10

🚇 地下鉄アクセス

大阪メトロ南港ポートタウン線で夢洲駅まで2駅。トレードセンター前駅からATC館内は屋内通路で直結—雨の日も濡れずに到着。

🚌 シャトルバス

ATC正面ロータリーから万博西ゲートへ直行便あり。所要約15分、片道350円。予定に合わせて地下鉄とバスを選択可能。

✈️ 関西国際空港から

空港リムジンバス、難波・天王寺経由の鉄道、タクシーなど複数ルートでATCへ到達可能。館内は英語・日本語バイリンガル対応。

🏢 周辺施設

ATC周辺には飲食店、コンビニ、宿泊施設も集積。海外ビジネス来訪者にとっての小さな"拠点エコシステム"に。

想定ユーザーと利用シーン

万博出展者、海外ビジネス来訪者、メディア関係者、プロジェクトマネージャー、デジタルノマドがATC ExBoxを活用しました。

万博期間中、ATC ExBoxを利用する多様な国籍のビジネスパーソン
150以上の国・地域から多様なプロフェッショナルが利用
🎪

万博出展者

パビリオンブース運営の調整、商談、チーム動線の管理に。週額プランが1〜2週間単位の交代制にフィット。

💼

海外ビジネス来訪者

ネットワーキングとハイブリッドワークの両立に。9:00〜20:00の長時間営業が時差のある連絡にも対応。

📹

メディア関係者

6か月の会期を取材する記者・クリエイター向け。執筆・編集・送稿の安定した業務拠点として活用。

📋

プロジェクトマネージャー

パビリオン建設、技術導入、イベント運営を統括。数か月の関与に対応する月額プランを選択。

🌏

デジタルノマド

場所に縛られない働き方の人々。観光と仕事の両立に時間・週単位で柔軟に利用。

🤝

多企業連携チーム

万博関連プロジェクトで協働する複数企業のチーム。会議室が日々の"戦略会議室"に。

ポイント:大規模国際イベントでは、プレミアム設備より会場への近さ契約の柔軟性が重視されます。出展者は"移動コスト最小化"と"契約縛りなし"を優先しました。

このワークスペースモデルが成功した理由

立地の近さ、柔軟な契約、設備込みの透明性、即時利用、周辺サービス統合—5つの要因がATC ExBoxの競争優位を形成しました。

ExBox vs. 一般的なコワーキング比較

項目ATC ExBox一般的な都心コワーキング
万博会場への距離地下鉄2駅(約10分)30〜60分以上
最短契約期間1時間から1か月〜
利用開始までの時間約10分数日〜数週間
営業時間9:00〜20:00(11時間)9:00〜18:00が多い
設備追加料金なし(全込み)印刷・会議室等で追加あり
荷物預かり連携Bounce提携ありなし
シャトル動線万博会場直行便なし
ATC ExBoxの成功要因を象徴するプロフェッショナルな協働シーン
01

測定可能な"近さ"

「夢洲まで地下鉄2駅」という訴求は、イベント参加者が直感的に理解できる"移動コスト"の表現でした。

02

時間〜月額の柔軟性

長期契約のリスクを排除し、滞在期間が読めない来訪者の"変動への不安"を解消しました。

03

全設備込みの透明性

印刷・会議室・ドリンクを束ねることで、追加料金への警戒を減らし、信頼と心理的価値を創出。

04

10分で利用開始

書類・承認が長い運用は、いくら立地が良くても離脱を招きます。即時対応が決め手に。

05

周辺サービス統合

荷物預かり・シャトル調整など隣接課題をまとめて解決し、体験全体の価値を増幅。

大規模イベント向けワークスペース提供の学び

ATC ExBoxの運営から得られた、イベント特化型ワークスペースを成功させるための実践的な教訓です。

1

イベント日程との完全同期

期間限定ワークスペースは、イベント日程に"ぴったり合わせる"ことが重要。遅れて始めても、閉幕後に延ばしても意味を失います。ATC ExBoxは4月13日〜10月13日という会期に正確に合わせました。

2

即時成立するシンプルな契約

時間に追われる来訪者には、複数年契約を前提にした従来の手続きは不適合。10分で利用開始できる導線が、忙しいイベント参加者のニーズと合致しました。

3

国際対応の徹底

150以上の国・地域が参加した万博で、英語非対応や現金のみの運用は多くの潜在利用者を排除します。言語サポートと慣れた決済手段が対象市場を広げました。

4

時差に対応する長時間営業

国際イベントに内在する時差の多様性を取り込むため、9:00〜20:00の11時間営業に。アジア圏との早朝連絡にも、西半球との夕方会議にも対応可能な時間帯でした。

5

天候に左右されないアクセス

駅から屋内でつながる"雨に濡れないアクセス"は、移動の不確実性を減らします。大阪の会期は梅雨・台風シーズンと重なり、天候対策は小さくない価値でした。

6

物流サービスとの統合

荷物預かりや移動手段を組み合わせると、ワークスペースは単体サービスから"総合解決"へと変わり、乗り換えコストを高め満足度を向上させます。

イベント特化型ワークスペースの学びを示すビジュアル

📌 まとめ

大規模イベントでは「プレミアム設備」より「近さ」「柔軟性」「即時性」「国際対応」が重視されます。周辺サービスとの統合で差別化を。

よくある質問

ATC ExBoxはいつ運営していましたか?

ATC ExBoxは2025年4月13日から10月13日まで、Expo 2025の会期(6か月)に合わせて運営されました。施設は開幕日にオープンし、閉幕と同時に終了しています。恒常施設ではなく、イベントに特化した期間限定のワークスペースとして設計されました。2026年1月時点ではサービス提供を終了しています。

運営期間中の料金はいくらでしたか?

料金は、1時間1,100円、1週間6,600円、1か月22,000円(すべて税込)でした。高速Wi-Fi、無料ドリンク、印刷サービス、プレゼン機材、個室ブースの利用が含まれており、長期契約や隠れた費用はありませんでした。主要な国際クレジットカードで決済でき、登録後すぐに利用可能でした。

万博会場からどれくらい近かったのですか?

大阪メトロ南港ポートタウン線で夢洲駅まで地下鉄2駅でした。別ルートとして、ATCから万博西ゲートへ直行するシャトルバスもあり、片道350円、所要約15分でした。駅から屋内動線でアクセスできる点も含め、ATC ExBoxは万博会場に最も近い"柔軟に使えるワークスペース"として位置づけられていました。

どんな設備がありましたか?

高速Wi-Fi、無料のコーヒー・紅茶、USB印刷(A4/A3白黒)、プレゼン用モニター(50インチおよび小型)、個室電話ブース、会議スペース、オープンデスクが全プランに含まれていました。受付は英語対応で、営業時間は毎日9:00〜20:00と、大阪の多くのコワーキングより長い時間設定でした。

万博期間中、どんな人が使っていましたか?

主な利用者は、ブース運営を調整する出展者、リモート業務を維持したい海外ビジネス来訪者、取材の拠点を求めるメディア関係者、パビリオン設営を統括するプロジェクトマネージャー、観光と仕事を両立するデジタルノマドなどでした。時間〜月額までの柔軟な料金体系が、滞在期間のばらつきに対応しました。

万博終了後もATCにコワーキングはありますか?

ATC ExBoxは2025年10月の万博閉幕に合わせて終了しましたが、ATCは現在もITMビル内で、長期利用を前提とした恒常的なオフィス賃貸を提供しています。恒常オフィスは複数年契約が基本で、ExBoxのような時間〜月単位の超柔軟モデルとは異なります。現在のワークスペースを検討する場合は、ATCオフィス賃貸をご確認ください。

他の大阪のコワーキングと何が違いましたか?

特徴は、イベント特化の立地訴求(夢洲まで地下鉄2駅)、時間〜月額の超柔軟契約、10分で利用開始できる導線、荷物預かり(Bounce)との連携、シャトル調整、9:00〜20:00の長時間営業、国際利用を前提にした対応です。大阪の多くのコワーキングは最低でも月額契約が必要で、イベント向けの移動・物流まで統合している例は多くありません。

荷物預かりの提携はどう機能していましたか?

ATC ExBoxは、アプリ型荷物預かりサービス「Bounce」と提携し、スマホで予約・決済したうえでATC拠点に荷物を安全に預けられる仕組みを提供していました。コワーキング利用と万博移動の間を、荷物を持たずに行き来できます。ホテル到着前やチェックアウト後に作業したい日帰り・短期来訪者に特に有効でした。

ExBox以外のATCサービス

ATC ExBoxは万博閉幕とともに終了しましたが、ATCは現在もITMビルおよびATC全体で恒常的なオフィス賃貸サービスを提供しています。大阪ベイエリアに安定的な拠点を求める企業向けの選択肢です。

  • 小規模1室から複数フロア規模まで対応
  • 地下鉄直結+屋内アクセスの利便性
  • スタートアップから地域拠点まで
  • ExBox運営で得た国際対応の知見を反映
ATC ITMビル外観

ATCへのお問い合わせ

06-6615-5002

〒559-0034
大阪市住之江区南港北2-1-10
ATC ITMビル

ExBox運営で得た知見(海外顧客のニーズ理解、柔軟予約システムの検証、周辺サービスの統合)は、ATCの恒常サービス改善にも生かされています。